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- 2024年11月
私は個人的に日本最大のショッピングサイトが好きではありません。理由はさまざまありますが、まずはごちゃごちゃしたデザイン、ちょっとでも油断すると大量のメールが送られてくるトラップ、会社(特に経営者)の姿勢などが挙げられます。そのため、もう一翼を担うAmazonを使い続けてきました。
そんな私でしたが「あわせ買いプログラム」というものがスタートしているのを知ったのはつい一昨日でした。
以前には1500円以下の注文には送料300円を徴収していたAmazonが全品送料無料をレギュラーのサービスとして始めたのは、グーグル先生に教えてもらった「Amazon.co.jp:配送料無料 – 便利でお得な配送サービスについて」によると「2010年11月1日」からです。まだこのページが残っているのは単に消し忘れなのか、それとも「合わせ買いプログラム」は追加サービスなので基本は無料であると考えているからなのかわかりませんが、Amazonが始めた全品送料無料サービスは業界の度肝を抜きました。
なにせ、100円だろうが200円だろうが、1つだけ頼んでも送料無料で配達されるのですから、これはもう通販業界の価格破壊としか言いようがありません。普通に考えて、どんなに安くても送料で100円以上はかかると思いますし、それに製品の代金などが原価としてかかりますから、「売れば売るほど赤字になる」という仕組みでした。
全体から見れば、これをひとつのブランディングと見なし、客数を増やす、結果としてそれ以外の製品も買ってもらえるようになる、仕入れ量が増えていくことによって価格交渉力が付いてくるので特に高額商品の場合には送料を上回る利幅の増加が見込まれる、などのメリットがあったとは思います。
しかし、業界には激震が走りました。最初はAmazonも期間限定をうたっていたので競合他社もそのまま継続は無理だろうと考えていたところ、前述のようにレギュラーとなってしまい、どうしてもネット通販の場合には比較が簡単なため、送料込みの総額で比較されると負けてしまいどんどんと顧客を奪われていったのは当然の流れかもしれません。以前にAmazonの販売額がおおよそ5000億円という報道がされていた記憶がありますが(追記:グーグル先生が答えてくれました)、本日付の日経新聞に「楽天が6月にも即日配送 まず関東、アマゾン対抗」という記事があり、ここでは7000億円と説明されていますから、ここ最近でかなり上乗せされているといえます。
さて、この合わせ買いプログラムですが、基本的には単価の低い製品が想定されていて対象の商品は2500円以上を購入しないと、購入することすらできません(別途送料を支払うオプションがそのうちできると思いますが)。対象商品ではない商品と組み合わせても良いとのことですが、今までの気軽さはなくなってきますね。なお、対象商品はぱっと見こんな感じのラインナップですが確かに、ほとんどが数百円の製品ですからこれまではずっと赤字で販売していたわけです。Amazonの言い分を素直に聞けば、これにより取り扱いができなかったアイテムも幅広く取り扱いができるようになったということになりますので、顧客にとってもメリットがあるということになります。
ただ、赤字でも良いから市場を席巻するというAmazonの姿勢が少し変わってきたのはすでにブランド力を付けたと判断したからでしょうか。それとも本当に決算が苦しかったのでしょうか。そして、今後の動向が気になるのは、Amazonに引っ張られて送料無料にしてしまったところが同様に戻すのかどうかですね。
ネット通販の仁義なき戦いはまだまだ続くと思われます。
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このブログを書いたスタッフ
プレジデント
ほっしぃ
音楽からMacの道に入り、そのままApple周辺機器を販売する会社を起業。その後、オリジナルブランド「Simplism」や「NuAns」ブランドを立ち上げ、デザインプロダクトやデジタルガジェットなど「自分が欲しい格好良いもの」を求め続ける。最近は「24時間365日のウェアラブルデバイス|weara(ウェアラ)」に力を注いでいる。
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